酒ばなれ

酒は神代の昔からあったはずだ。歴史的には弥生時代稲作の生産性が向上し、余剰米で酒を造るようになったという。

目に見えない微生物の働きや、酔うことの高揚感などの神秘性が神を近づける。飲酒は特別な場合の神事(祭り)や首長たちとの連携、結束を深めるため飲むのが始まりだろう。

鎌倉時代に「市」ができ、室町時代になると酒税が主な財源にもなる。元禄文化や幕末維新の志士たちの起爆剤となって明治を迎えると洋酒が入る。付き合いや社交の場で飲まれるようになり、食事や独り酒のように個人で飲むようになった。

近代、品質や生産性が向上し格段に種類も増えた。ベンダーが登場し飲みたい時に飲める時代となりバブルを迎える。

今日酒を飲まないあるいは控える人が増え始めた。若者に顕著といわれ世界的にも飲酒量が低下傾向という。1975年酒を飲ませる店が日本が世界一だった。飲酒文化は時代を映す鏡とか。人は酔うと本性をさらけ出す。それも息抜きの一つだが、それに代わるものを見つけたのか、我慢するのか…。景気?健康志向?SNS?酒が無くなることはないが、確実に減少の道を辿るだろう。2000年以上の飲酒文化にブレーキがかかる。飲まない理由を探ってみたい。教えてほしい。

[人間が発見したものの中で人生に幸福感を与えたという点で、酒にまさるものはないように思う]和歌森 太郎 歴史学者