日本の紋様

 

 

 

夏物探しの途中箪笥の奥で見つけた「波兎」の壁掛け。30年以上前京都の「終い弘法」で求めたのを覚えている。アンティーク品ではないが兎に惹かれた。

波の上で飛び跳ねる三匹の兎。兎は着物や調度品など意匠のモチーフとして、桃山時代から用いられ、波兎は謡曲「竹生島」の情景を意匠化したものとか。三匹の兎は縁起の良いものとされてきた。

また伊万里などの皿には動物紋様が多い。「波千鳥」も不老長寿を願う吉祥文。

波頭からのぞく富士の図や、青空を泳ぐ鯉のぼり…。大胆でユニークなデザインは長年、自然との関わりから生まれたもの。動物が喋る「鶴の恩返し」や童話「桃太郎」は外人には悪魔の仕業しかうつらないそうだ。