宿酔いは悪くないもの?

中国で「中酒」と言えば「酒ニ中(あた)ル」と訓じて宿酔いのことである。其の不快さは酒徒の誰しも経験するところで有り難くないものであるが、昔から酒人に往々中酒の詩があり、詩にして見ると客観的には頽廃的な感じでちょっと悪くないものである。(略) 青木正児 中華飲酒詩集 筑摩叢書

宿酔が無くなったことに気付いている。宿酔いは体調不良程度のものではなく、人間否定を極めたような頭痛や吐き気を指し、翌日確実に襲いかかるのでたまらない。歓楽の果てながら夕方になると解放に向かうので反省も昼まで。

振り返れば宿酔いを繰り返した半生だが、勤め先が酒に囲まれていたので随分ベンキョーさせてもらった。日課のように繰り広げられる酒宴否、利き酒会や飲み歩き。

20代は就寝中又は寝起きにムカッと。30代になると昼食後に醒め、次いでマーライオン化し七転八倒。二時間程トイレを占拠したこともある。40前半に転職したが、再び酒の仕事を選んだ。胃袋に洋酒が加わり和洋酒混合タンクとなる。50、60を過ぎると体力が低下して量が飲めなくなる。変わりに「味わう」ことにより傾いた。泥酔の前に酔う量なので、体が全部分解してくれる。定期的に病院通いもしているが、心配なことはない。「旨いのう 旨いのう」で腰が曲がるのがいいが、元気な体に感謝とつくづく思う。