2011年5月例会 鶏冠山を登る
鶏冠山を登る 滋賀県
鶏冠山(けいかんざん)は琵琶湖の東、中央競馬の「栗東トレセン」と「第二名神」に挟まれた辺りにある。
稜線からの見晴らしがよく琵琶湖上に「比叡山」から「比良山系」、さらに近江富士こと「三上山」から滋賀/三重県境の山々が一望なので初めて行ってみる。
5日JR「さくら夙川駅」に7:50集合して、琵琶湖線「草津駅」から9:30のバスで終点「上桐生」へ。9:55
ガイドブックに従い落ケ滝→鶏冠山→天狗岩→耳岩→白石峰→狛(こま)坂磨外崖仏を経て上桐生に戻る5時間余りのコースを行く。
出発は10:00。
キャンプ場を横断して緑濃い森に入っていく。
冷たく澄んだ空気が気持よく、願っても無い登山日和。
高い曇で太陽が隠れ「日焼けが防げていい」と緑婦人。(紫外線ハ雲ヲ通過シマス)
軽やかな音で流れる小川を横断しながら、沢沿いに登り詰め「落ヶ滝」に出た。10:35
20m程の落差か、垂直に落下する水量は「瀑布」ではないにしろ、滝の眺めはどこも気持がよい。
うす雲が消え青空に変わると明るさが増し、眩しくなる。
次は鶏冠山と天狗岩を結ぶ縦走路に向かい直登する。
最初の急な登りだが、1時間弱歩けば体も山に慣れるのか難なく登り切った。
鶏冠山の登りに備え、しばしの休憩。11:10
顎を上げ見渡しても頂上は無く、道は樹木の中に消えている。
登り始めてしばらく行くとガイドブック通り「猛烈に急な勾配」が待ち受ける。
岩を蹴って体を持ち上げると、太ももが胸に触るような登り(これがいわゆる[胸つき八丁]か?)。
お喋りが突然止まるのは呼吸が乱れた証拠。
喋りながら歩ける余裕は消え、息遣いが行き倒れ寸前のようになると無表情に。
「なぜ地獄の責めを強いられるの…」。
と、うらめしい顔で見つめられれば主催者もやるせない。
「下りが大変だ…」と帰りを気遣う大橋氏。
「やっと頂上か!」 と思うとまた次が。
綿入れのようなゼイ肉がうらめしくなるのもこの辺り。
そこに突如現れたのは今をときめく「山ガール」。
キラキラ輝く不思議なタイツに、ショートパンツ姿は森の「妖精」。
すれ違うだけで元気回復なるのだった。
山頂は樹木で半分の見晴らしだが、足下に「栗東トレセン」「三上山」を見る。
490mの高さだが登ってしまえば、苦労も立ち所に忘れた。11:35
昼食はここより眺めのいい次の「天狗岩」ですることにして下山。
これから「白石峰」までの縦走路はアップダウンを繰り返す。
路上の粒の粗い砂は岩が風化したもの。下りでは特に滑りやすく「靴を新調してよかった」と胸を撫で下ろす大橋氏。
巨岩が重なる「天狗岩」は日陰が無いので、直下の木陰で昼食&休憩。
「弁当食べても荷物は軽くならない…」と残念がる田口婦人。
「リュックから胃袋へ移動しただけ」と「重量保存の法則?」を説く栗本氏。
快晴で湿気がないのが有り難い。快適な登山も5月限りか。来月は暑さ泣くかも。
振り返ると鶏冠山が見えるが、鶏の形は見つけられなかった。
「耳岩」13:45
「白石峰」の休憩所(ベンチあり)14:00を過ぎると道は下りだ。
桧林が空を覆ってうす暗い。
木漏れ日が岩に刻まれた「狛(こま)坂磨崖仏」を照らし出していた。
苔むす石垣のみを残す「狛坂寺跡」に到着。14:25
高さ7m、幅3mの大岩に刻まれた阿弥陀像は奈良時代とか。胴長短足の小太りだが愛嬌ある姿で(失礼)微笑が実にいい。
1,200年の昔、これほどの山奥くに寺院をつくるパワーに脱帽である。
道は幅広の林道に変わり歩き易くなった。
更に下り「第二名神」の下をくぐってしばらく行くと「オランダ堰堤」に出た。15:35。
明治初期、治水のためオランダ人技師が造ったとういう堰堤も横目で通過。
G.W後半、キャンプで賑わう広場の中を進んでゴールの「上桐生」に15:50。
濃い緑に小川あり,滝あり、岩山の展望と満足度が高いこのコース。
膝関節痛、ギックリ腰患者にも易しかった。又来てもいい。
草津駅行きバスは我々を乗せるとすぐエンジンがかかった。
草津駅3番線ホーム。大阪行きの快速まで30分ある。
早く乾きをとらねば「腑抜け」の顔になってしまう。
緑夫人が「キオスク」へ階段を駆け上がり、「冷え冷え」を運んでくれた。
「プシュ! プシュ!……」と5連発。
広告に使えるような表情に変わるのだった。
参加者:栗本 圭史 緑 多口 貴子 大橋 則雄 小出 登
反省会会場:大阪 中津「はなび」
飲んだもの:ビール チューハイレモン ハイボール 燗酒 マッコリ
摘んだもの:ポテトサラダ 鳥セセリ焼き 厚揚げ焼き ベーコン焼き おでん
キュウリもみ (後は忘れました)
参考:関西ハイキング 99〜’00 JTB